翻訳ウラ話
法律に関する語について、担当者間で訳語を慎重に選択しました。法律の専門家が翻訳に関わっていたからです。一般的には、その分野に詳しければ簡単に訳語を見つけられるように思われるかもしれませんが、実は特定の分野の用語に詳しい専門家ほど訳語の選択に悩むものなのです。詳しいからこそ、英語と日本語の概念のズレに敏感で大胆に踏みきれなかったり、正確な訳だとしても、その用語に慣れすぎていて専門性が測れないために、一般視聴者に伝わるかどうか確信が持てなかったりするのです。私も自分の専門についてはまったく同じなので、そのなんとも言えないジレンマがよくわかります。
英語学習のヒント
講演者の英語は聞き取りやすく、理解しやすいものです。語彙レベルとしてはやや馴染みのないものが含まれていますが、難解というほどではないでしょう。面倒がらずにきちんと辞書を引いて確認してください。講演者のサービス精神からか、よく聞くとツメの甘いところやツッコミどころがあります。トランスクリプトを読み込むなどしてじっくり考え、「オヤ?」と思うところがあったら、どこが引っかかるのか書き出してみましょう。「講演者は~と言っているが、自分は~と思う」「講演者はここまでしか言及していないが、こう展開するとよかった」などの構成でパラグラフを書いてみると力がつきます。
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エリザベス・ロフタス: 記憶が語るフィクション
心理学者のエリザベス・ロフタスは、記憶の研究をしています。正確には、彼女が研究しているのは「偽りの記憶」―起きてもいないことの記憶や、事実とは違う形で残っている記憶です。こうした虚偽記憶は、一般に考えられているより普通にあることです。ロフタスは、衝撃的な事例や統計を紹介し、私たちが考えるべき重要な倫理的問題を提示します。
(2013/10/24 字幕公開)
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