2016/09/20

このブログについて

「字幕作成ウラ話+英語学習のヒント」へようこそ


このブログは、「TEDを英語学習に使いたい」と望む学習者が、背伸びしすぎや情報過多で疲弊してしまわないように、選別や咀嚼のサポートができたらいいなという思いから生まれたものです。 

ブログを書いているKEC Emiは2012年からTEDの翻訳に携わり、現在は日本語翻訳チームでLanguage Coordinator と呼ばれる責任者を務めています。 また、アメリカの大学院で日本人英語学習者について研究し、世界中にいる日本人学習者を対象に、オンラインで英語学習コーチングを提供しています。その2つの経験をもとに、
このブログでは、翻訳作品にまつわるエピソードとあわせて、日本人向け英語学習という観点でTEDを無理なく効果的に活用するアイディアをご紹介しています。  

日本人英語学習者の間でTEDはよく知られており、「英語を勉強するためにTEDを見る」という人も大勢います。 質の高い講演がいつでもどこでも、無料で視聴できますから、誰にでもすぐ使える教材になり得るでしょう。 学習者の求めに応じて、さまざまなアプリが開発されていますし、ワークショップや勉強会なども行われています。ネット上には「勉強法」や「オススメ動画」などの情報があふれています。 どれも善意から学習者のためを思って提供されている情報だと思います。

では、学習者は実際にTEDを使って効果的な学習ができているでしょうか。「たくさんありすぎて、どれを見たらいいかわからない」「試してみたけど、難しくて続かなかった」という声も聞こえてきます。せっかくやる気になってはじめたのに、もったいないことです。「なんとなく見てはいるけど、英語の勉強になっている気がしない」という声も聞きます。

学習者は一人ひとり、みんな違います。現在の英語力も、目標も、興味や関心も、学習経験も、解釈や記憶の仕方も違います。それをすべて無視して、不特定多数の学習者を特定の学習方法にあてはめることには無理があります。また、TEDのビデオには、専門性や抽象度が高く、ネイティブや高度な英語を使える人でも内容的に難しいと感じるものが含まれています。視聴者として感銘を受けたからと言って、そのビデオが英語学習教材に適しているとは限りません。

このブログでは、英語学習に向かないTalkは「向かない」とお伝えしています。学習に使えそうなものでも、学習者によっては難しすぎたり簡単すぎたりすることがありますし、使うとしてもその効果は使い方次第で
す。何が「あなた」に合っていて、どうすると「あなた」の英語が上達するかという複雑な問いに対する答えを、ブログという一方的に発信するメディアで見つけてもらえるとは思っていません。

それでも、さまざまな学習者を想定して、できるだけ多くの切り口から色とりどりのヒントを並べておくことで、学習者がどこかで「あ、これ自分のことだ」と感じたり、「これなら良さそう」「なるほど、やってみようかな」という気持ちになることはあるんじゃないかなぁと思っています。


KEC Emiについて詳しくはこちら、TEDの翻訳プロジェクトについてはこちらをご覧ください。





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