2016/09/08

#16. マーガレット・ヘファーナン: 「意図的な無視」の危険性



翻訳ウラ話


"willful blindness"の意味を正しく、しかもタイトルを含めキーワードとしてふさわしいように訳すために頭をひねりました。すでに出版されていた著作の訳本で使われている「見て見ぬふり」は便利で良さそうなのですが、担当者間で「ちょっと違うよね」という話になりました。「見ないようにする」と「見なかったことにする」とは別と判断し、やや苦しいのですが「意図的な無視」を選択することにしました。



英語学習のヒント


初心者向けではありませんが、日本のいわゆる“教材”に物足りなさを感じている学習者にはちょうどいいかもしれません。発音が明瞭で、語り手として技術が高いので音声面でもいろいろな使い道がありそうです。あるいは読み・書きを強化するために、以下のようなアイディアを試してみてはどうでしょう。

TEDのページの下の方にある"Discuss"のコーナーには、視聴者が講演内容を自らの経験と絡めて多くのコメントを書き込んでいます。いくつか読んでから、同じように自分の経験と絡めてコメントを書いてみましょう。
講演者のプロフィールページから、リンク先の関連記事を読んでみましょう。
③この講演の元になっている著作に挑戦してみましょう。読破できたら、きっと達成感と自信が得られます。

①~③は、この講演者の他の講演でもできます。


--------------------------------


マーガレット・ヘファーナン: 「意図的な無視」の危険性

Japanese translation by Kazunori Akashi, reviewed by Emi Kamiya

ゲイラ・ベネフィールドは仕事中にある異変に気づき、やがて自分の住む町の恐ろしい秘密を暴いてしまいました。彼女の町はアメリカのどの場所よりも死亡率が高く、80倍にも上っていたのです。しかしそれ以上に彼女が衝撃を受けたのは、住民にそれを伝えようとした時でした。人々がその事実を知りたがらないのです。マーガレット・ヘファーナンは、歴史の教訓とも活動の呼び掛けとも呼べるこの話を通して、「意図的に無視すること」の危険性に警鐘を鳴らすとともに、自ら声をあげた普通の人々を讃えます。(TEDxDanubiaにて収録)

(2013/9/14 字幕公開)

0 件のコメント:

コメントを投稿