2016/09/06

#15. ロベルト・ダンジェロ+ フランチェスカ・フェデリ: 我が子の病気から学んだ人生の教訓



翻訳ウラ話


子どもがかわいかったという単純な理由で翻訳に着手しました。英語の非ネイティブの講演には同じような傾向がありますが、言葉の数が少なく、文が短く、構文がシンプルで理解しやすい反面、いざ訳すとなると意味が曖昧で、想像で補わなくてはならないところがあります。担当者間で「こういうことが言いたいのでは?」と意見を出し合って、補足として妥当と思われるものを選んで付け加えました。



英語学習のヒント


イタリア語母語話者の英語です。母語の影響があるのは明らかですが、人前で話す場合というのは母語のアクセントが日頃より強めに出るものです。TEDのような大きなステージ上でこの程度ということは、個人的に対話した場合のアクセントはほとんど気にならないレベルかもしれません。英語で発表するなどの予定がある人は、練習の段階で自分の発表を録音・録画し、日頃の話し方との違いを観察してみるとよいでしょう。

病気に関する語など一部の専門用語を除き、語彙は比較的平易で文も複雑ではありません。この講演からは、同じ非母語話者として、「たとえ少なくとも自分の持っている道具をフル活用して、自分の言いたいことをきちんと伝えることができる」という面で学ぶべきところがあると思います。学習として、ボキャブラリーを増やしたり、複雑な構文を使うこともある程度は大事ですが、それはキリのないことでもあるので注意してください。言語として知識を突き詰めることと、英語を使うことは別です。


--------------------------------


ロベルト・ダンジェロ+ フランチェスカ・フェデリ: 我が子の病気から学んだ人生の教訓

Japanese translation by Emi Kamiya, reviewed by Shohei Tanaka

ロベルト・ダンジェロとフランチェスカ・フェデリは、自分たちの間に生まれた男の子マリオは健康であると思っていました。しかし、生後10日でマリオに周産期脳卒中が見つかりました。左半身の自由が利かないマリオを前に、二人は厳しい疑問に取り組み始めました。マリオは“正常”になるのだろうか?充実した人生を送れるのか?不安に直面した親が、いかにしてその状況を転換させていったか。胸を打つ話です。

(2013/8/31 字幕公開)

0 件のコメント:

コメントを投稿