2016/11/02

#34. アンドリュー・ソロモン: 揺るぎなき愛



翻訳ウラ話


いろんな事情が重なって、長いあいだ日本語字幕が完成しないままになっていた作品です。“平均”より時間的に長めで難度も高く、確かに翻訳しやすいタイプのものではありませんが、一方で、訳がなければ日本の視聴者には伝わりにくい講演でもあるので、重い腰を上げてタスクを引き受けることにしました。翻訳が終わり字幕が公開されたときには「やっとお届けできる」とホッとしました。



英語学習のヒント


学習用として考えるなら、たとえば句動詞を拾って、意味と使われ方を確認してみてはどうでしょうか。句動詞とは、動詞と副詞や前置詞がセットになった慣用的な表現です。この講演の中では"come out"、"take aback"、"pass down"など、たくさん使われています。

でも実は、この講演を「英語の学習」に使うのは無粋というか、もったいないような気がします。上級者でないと実行しにくいですが、作家である講演者が紡ぎ出す、豊かで繊細な言葉の芸術をじっくり鑑賞する、というのがふさわしいと思います。日本語字幕をオンにして内容をつかんでから、英語のインタラクティブ・トランスクリプトを使い、少しずつ区切って音声を聞きながら、ゆっくり読み進めるようにしてください。知らない語は辞書を引いたり、トランスクリプトを日本語に切り替えたりして確認しましょう。「さすが」と思える表現がきっと見つかるはずです。


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アンドリュー・ソロモン: 揺るぎなき愛

Japanese translation by Seiryu Matsuura, reviewed by Emi Kamiya

自分と根本的に異質な子供(例えば天才児、あるいは特異な才能を持った子供や犯罪に手を染めた子供など)を育てるというのは、どのようなことなのでしょうか?この静かに進行するトークの中で、作家のアンドリュー・ソロモンは何十組もの親たちとの対話を通して学んだことを語ります。無条件の愛と無条件の受容とは何が異なるのでしょうか?

(2014/8/11 字幕公開)

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